Mac OS10.3とQuadTone RIP

mixiのコミュニティ「インクジェットプリントを考える」のトピックで、Mac OS10.3.9ではプロファイルのインストールに失敗するという情報がありました。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=19276726&comm_id=881256
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OS10.4.9ではこちらで紹介した方法でうまく行くのですが、OS10.3.9ではプリンタドライバの管理方法が違うようで、プロファイルのインストール時に参照するドライバが見つからずにエラーになることがわかりました。
インストールスクリプトを実行すると、
 Cannot find an Epson USB printer with the name △△△
というメッセージが表示されるのです。
これを回避する方法がわかりました。


この方法はターミナルを使ってファイル名を操作するので、UNIXコマンドとスーパーユーザー(ルートユーザ)権限についての知識が多少必要になります。
1.プリンタドライバのインストール

QTRのフォルダにあるInstall-QTR-2.5.1.pkgをダブルクリックして、インストーラの指示に従ってドライバをインストールします。
これは問題なく実施できるはずです。

2.プリンタドライバの登録

システム環境設定>プリンタとファックス を開いて、「プリンタを設定」ボタンをクリックして プリンタ設定ユーティリティ を開きます。
qtr-panther-1.png
qtr-panther-2.png
プリンタをUSBで接続し、電源を入れます。
プリンタ設定ユーティリティの「追加」ボタンをクリックして、図のように設定します。
qtr-panther-3.png
a)プルダウンメニューからUSBを選択
b)製品一覧から、接続しているプリンタを選択
c)プリンタの機種のプルダウンメニューから QuadTone RIP を選択
d)機種名一覧から QuadTone RIP 2.5 Epson △△△ を選択(△△△はそのプリンタの海外市場での型番)
この手順で登録したプリンタは日本市場での名称になっており、これを海外市場での名称に変える必要があります。
qtr-panther-4.png
ここで「情報を見る」ボタンをクリックしてプリンタ名を変更することは可能ですが、プリンタドライバの本体であるPPDファイルの名前は変わりません。このせいで10.3.9ではプロファイルのインストールがうまく行かないのです。

3.プリンタ名の変更

新しく登録したプリンタのPPDファイルの名前を変更します。
ここが肝です。
まず、「情報を見る」ボタンをクリックして、キュー名を調べます。
qtr-panther-5.png
おそらく、この図の例のPM-4000PX-1のように、○○○-1という名前になっていると思います。これを覚えておきます。
次に、アプリケーション>ユーティリティ>ターミナル を開き、次のコマンドを入力してPPDファイルを格納しているフォルダに移動します。
 cd /private/etc/cups/ppd
ここで、
 ls
というコマンドで、このフォルダに格納されているファイルの一覧を見てみます。
さきほど調べたキュー名と同じ○○○-1.ppdというファイルがあることを確認します。
このPPDファイルはスーパーユーザー(ルートユーザ)権限がないと操作できませんので、次のコマンドを入力します。
 su
パスワードを聞かれるので、ルートユーザのパスワードを入力します。
※あらかじめルートユーザが有効になっている必要があります。
ルートユーザの設定についてはGoogleなどで検索してみてください。
そして、ファイルを複製するコマンドを入力します。△△△は使用しているプリンタの海外市場での型番にします。
 cp ○○○-1.ppd Quad△△△.ppd
再度 ls コマンドを入力して Quad△△△.ppd が作成できたことを確認します。
プリンタ設定ユーティリティのリストには Quad△△△ が追加されているはずです。
手順2で追加したプリンタは不要になるので、削除してもかまいません。

4.プロファイルのインストール

QTRのProfilesフォルダを開き、使っているプリンタの型番とインクの種類に一致するフォルダを開いてInstall△△△のスクリプトをダブルクリックします。

これでインストールに成功するはずです。

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